AKTR SPRING SUMMER

Talk 2012.01.27

MUЯという男。(1)

「世界一愉しくバスケであそぶバスケカフェ」というコンセプトを掲げるカフェが木場にある。
その名も「BALL TONGUE」。バスケ大好きな人なら知っている方も数多くいるのではなかろうか。
その店の主MUЯ(マー)は、まさに物語の宝庫。そんな彼に聞く、彼とバスケのストーリー。

 


 

バスケとの出会い
 

Ryzm広田(以下 広):SIDE第2回ゲストTalkは木場にあるバスケカフェ「BALLTOUNGE」の店主MUЯ君をゲストに迎えました~!
 

Discooo Fukuo(以下 F):やっほーい!!
 

MUЯ(以下 M):(笑)
 

広:バスケを側面から眺めるサイト「SIDE」
前回まじめにやりすぎたので直ぐさま軌道修正して、
今回はMUЯ(マー)君です。
 

M:どういうこと?(笑)
 

AKTR hironova(以下 H):良い意味ですよ(笑)
僕らのように選手やチームでなく、
別の業種やカルチャーからバスケを捉えようとするのがSIDEの
当初の目的ですから。バスケットボールカフェなるものをやっている
MUЯ君はまさにSIDEです!
 

広:趣旨に沿ってます。
 

M:はは(笑)良い意味ね。
 

一同:はい!
 

広:聞きたい話ってのは、バスケに携わる仕事っていろいろあるけれど、
独立をして、カフェを経営するって事を選んだ経緯や想いを
聞けたらなぁって思ってるんだわ。
 

M:おう、そういう事か。じゃあ質問は一つずつね(笑)
 

F:僕!
 

H:あ、いたの?
 

M:Fukuoさんは会うの初めてだわ。
 

H:そうかそうか。じゃぁFukuoが質問を聞いていくって事にしましょうか?
 

F:いいですか?!
 

広:うわ、出番じゃん。
 

M:そうしよ。
 

F:じゃあ早速。
まずバスケとの関わりというかバスケが好きになったきっかけを聞きたいです。
 

M:高校の時は陸上部だったんだけど、
 

H:おー。
 

広:砲丸ね(笑)
 

M:そうそう。
で、地元の屋外のコートに部活の皆とよく行ってて、
バスケおもしれーな、みたいな。
 

F:じゃ本当にストリートから始まったって感じで。
 

M:まぁそんなにカッコいいもんじゃないけど、駐車場だし。
 

F:でもそこからドンドンのめり込んでいった感じですか?

M:そうだね、浪人時代とかもやってたね。
大学入ってからもずっとね。
 

広:サークルとか?
 

M:いや、最初に入ったんだけどなじめなくてさぁ、すぐやめちゃって。
 

広:なじめない感じ出てるもんね。「サークル」って雰囲気じゃない(笑)
 

H:まずサークルって単語知ってたのが驚きですよ。
 

M:(笑)まぁそれでやっぱりなじめない連中と一緒につるみだして。
 

広:青春だね。
 

M:でまぁ体育館借りたりとかして、普通にバスケはしてたね。
 


STREET HOOPS UNION 誕生、様々な出会い

 

F:噂では代々木公園にバスケのゴールを持ち込んで勝手にやっていたとか。
 

M:あぁそれね。(店内のゴールを指差して)
 

F:あ、あれなんすか!
しかし始めたのってどういう経緯だったんすか?
 


 

M:なんか仲間に変な奴が多くて、
バスケで面白いことできないかって、単純にそこから始まったんだけど。
代々木公園のあの広い中央の通りはパフォーマーも多いし、
あそこにゴール持ってきてやっちゃおうか、みたいなノリで。
毎週日曜日の午後に安い簡易ゴール持ち込んでバスケをやってた。
2002年のGWだったかな・・そこから1年半続けたんだ。
 

F:へー!!
 

広:それが「S.H.U」ってわけだね。
 

M:そう。S.H.U=STREET HOOPS UNION。
そこから始まったんだけど、初日だったかな。
通行人交えながらバスケはじめて、やっぱり外国人なんか積極的に来るんだけど。
そんな中、夕方に変なドラえもんみたいな奴が近づいてきたわけ。
ヘッドバンドしてティンバー履いて、みたいな。
 

H:それだけで何となく誰だかわかる(笑)
 

M:そう、エイジ(AJ)だったんだよ(笑)
アメリカから一時帰国してたのかな。
もちろんFEB(FAR EAST BALLERS)もまだ作ってない時で。
でもなんだか面白そうな奴だからそのまま飯も一緒に行ってさ。
またアメリカ行くけど今度帰って来た時にはSTREETBALLを持ち込むからって言ってて。
 

F:へー、なんだかスゴい。
 

M:それが縁で、1年後くらいにエイジが帰国してFEBをつくってからは映像の制作とかで関わっていったんだ。
 

F:当時MUЯ君はAJとかみたいにエンターテイメントを意識して活動してたの?
 

M:いや全く。人に見られるのとかはたまには気持ちいいなぁとかは思ってたけど
それよりバスケを使って面白い事、誰もしたことない事をしたいという気持ちが先だったね。
 

広:ちょっと失礼。前後しちゃうかもだけど、大学卒業後は何やってたの?
 

M:飲食だね。
 

広:それは将来の展望あって?
 

M:いや、何となく(笑)
学生の時のバイト経験がアパレルか飲食しかなかったから必然と選んでた感じかな。
 

広:とまぁ平行してS.H.Uみたいな。
 

M:そうだね。映像とかもやりながらさ。アメリカとか行くのもその後だね。
 

広:ほう。
 

M:エイジがまた帰って来た時に今度はJIROとTを紹介してくれたんだ。
 

広:GYMRATSね。
 

M:そう。向こうで結成されてて仲西淳、ジロウ、T、エイジみたいな。
しかも最初はフリースタイルのチームだったんだよ(笑)
 

一同:まじで(笑)
 

M:そうそう。
アメリカのクラブでショーしたりしてたんだって。
 

F:それですぐアメリカに行くんですか?
 

M:いや。なんだかその間にも色々あって。
ALLSTAR WEEKENDってイベントでまたたくさんの人と知り合って。
TEAM-Sなんかもそうで、Sのやってるイベントなんかもその前に行ってたんだけど、
そこで改めて知り合って、そん時FEBの映像の2枚目作ってたから
ライバルチームなんていたら良いかも、とかなってSと絡んだりしてたんだよ。
 

一同:へー。
 


多くのことが動き出した2000年代前半

 

M:そんなこんなで今度は代々木で例のごとくバスケの後に花見してたら
代々木公園の管理事務所のおっさんから話しかけられて
近々NIKEが公園にゴールを作るんだけど、どんなんが良いか意見くれないかって。
そんで全く同時期にNIKEからも連絡が来てアドバイスを求められてさ。
 

一同:おー。
 

M:まぁ注意書きやら何やら細かいのを作ったのさ。
 

一同:おおー。
 

M:それが2004年だね。まぁ今の原型みたいなものだったけど。
しっかりコートになったのが2005年だからね。
 

広:そか~、俺も店出したの2004年だし。
その前後って所々で色んなものがなんか沸々として時代だよね~。
 

H:そっか~、その時はもう広田さんは店ですもんね。
そしてすぐにHITHやALLDAY、bj、Legendってどんどん出てきますもんね。
 

広:何か2000年くらいってスラムダンク熱も一区切りついてて、
NBAもスターの入れ替わりがあって。
何だか日本のバスケが90年代のブームの後に一番沈んだ時期だったんだよ。
そんな時代を多感な大学生として僕らは育った訳で(笑)
 

H:何か同じ想いをどっかで共有してたんでしょうね。
 


 

広:多分ね。bj以外は全部同世代が仕掛けてるし。
何となく掲示板やら何やらで色々がんばってる奴が居る情報は流れてくるけど、
各々は知り合いじゃなくて、みたいな。
 

F:ふ~ん
 

広:で、やっぱりなんだかんだ言って
and1のミックステープが2000年頭に出回ったのがでかかったな~。
インディーズの価値を高めたテープだった(笑)
 

H:第二次ストバスブームって感じなんすかね。
 

M:そうなのかもね。
 

広:僕ら世代は本当に「元気が出るテレビ」から現在まで青春の時期が
バスケの浮き沈みと共にあるからね(笑)
 

H:そりゃ同じよな想いも持つよね(笑)
 

M:とまぁ、めでたく新たな波を感じながら代々木にリングが立った訳なんだけど。
 

広:そうそう、話戻して(笑)
 

M:まぁそのおかげで公園にリングを持ち込んで遊ぶという
S.H.Uの活動が行き場がなくなり。
 

一同:わー(笑)
 

M:うちらは無理矢理だけどリング持ち込む理由を付けて
自分たちのホームコートを作って愉しいと思える活動をしてたんだけど、
「あそこにリングあるから」って話になっちゃって(笑)
 

一同:そりゃそうだー(笑)
 

M:で、もう色々考えたあげく、まぁバスケは体育館とか他の場所で続けたんだけど、
なんか俺はまた新しい事しようかな~って気になってさ。
 

F:何したんすか?
 

M:船旅。
 

一同:えーーー!!??
 

M:そう、バスケと船旅。
 

F:何ですかそれ!?笑
 

MUЯという男。(2)へ続く
 

 

___________________________________________________________________________________________

● 取材協力


BALL TONGUE
03-3640-3742
東京都江東区木場6-10-5 栗田ビル 2F
16:00-23:45
http://balltongue.blog35.fc2.com/

News 2012.01.16

新司令塔

前回から少し時間が経ってしまいましたが、オールジャパンは女子・JX、男子・トヨタが前評判通りの強さで優勝でした!

 

女子の決勝は初の決勝進出となったデンソーをJXが一蹴した形。

 

デンソーは出だしが…。でも、初めて決勝にきたチームってこういう展開よくあるんですよね。やっぱ決勝の重圧ってすごいんですね。

 

そして、男子は序盤アイシンがリズムをつくりました。ヤング、桜木のインサイドにボールを集めつつ、司令塔・柏木も積極的に得点を狙ってきました。

 

対するトヨタ。準決勝でここぞの2点シュートを7/7で決め、15得点の活躍を見せたPG・伊藤大司も柏木の激しいディフェンスの前に、そして決勝という舞台の重圧からか少しリズムがつくれてないような感じでした。

 

現在、リーグ戦では首位を走りますが、決勝の舞台を経験したことあるのがベンチスタートの渡邉拓馬と高橋マイケルのみと、ほとんどのメンバーが初めての決勝ということで前日の女子・デンソーのような出だしから悪い流れになってしまわなければいいが・・・と思いました。

 

しかし、伊藤に代わり、正中岳城投入でチームは息を吹き返し、その後はトヨタペース。伊藤もコートに戻るといつも通りのリーダーシップでチームをリード。ピックアンドロールなんかもアメリカンな感じで上手ですね!

 

しかし、終盤。朝山の連続スリーポイントやリチャードソンの個人技でもう一度アイシンに流れがきました。

 

2点差まで詰められた残り約30秒。

 

ここで伊藤がアイシンを追い詰める決定的なシュート!

 

えっ、打つの?って感じでしたが、しっかりビッグショットを決めてきました。

 

苦しくなったアイシンはリチャードソンが決めた後。オールコートプレスを仕掛けましたが、これを突破したトヨタが優勝を手に。いいゲームでした。

 

それにしても今大会の伊藤大司の活躍が光りました。日本の新司令塔誕生の予感です。

 

リーグの後半戦、伊藤大司の要注目です。

 

 

 

by C.RAY

News 2012.01.03

九電!

オールジャパンが行われていますね。

 

個人的には7年前から追い続けているチーム、九州電力が三度目の出場にして1勝をあげるとともに、3回戦まで進出しています!

 

公式サイトのレポートにも掲載されていましたが、社会人(サラリーマン)でもできるってのを見せてくれましたね。

 

この九州電力を大まかに紹介すると、元々は同好会のような感じで強いチームではなかったのですが、1999年のインカレで同志社がベスト4になった時のシューターである前主将の長澤諭史選手が在籍していました。

 

そして、2004年。現主将の平山稔が入社。翌年には平山の福大大濠高同期である柚木毅、さらには平山を慕い平山の専修大の後輩、中川直之が入社します。

 

この年から実業団の全国大会に出場するようになりました。

 

さらに翌年、専修大から伊藤孝志(現性:毛利)が入社します。中川、長澤、平山、柚木、伊藤。全国大会レベルの5人が揃い、一気に実業団チームの強豪へ駆け上がりました。

 

この2006年にJICで準優勝すると全国実業団では優勝、翌2007年は社会人選手権で優勝し、2008年のオールジャパンへ初出場します。

 

しかし、強豪チームへ進化するとともに、相手のマークも厳しくなり、また当初の若さを生かしたガムシャラさと勢いだけでは勝ち抜くことが難しくなってきました。また、精神的に気持ちが入っていないと下位回戦で敗退することもしばしば。

 

大きな転換を迎えたのが2008年。夏にアイシンでプレイした山口健太郎が加入します。当初は選手として加入。実業団界で抜群のインサイドの強さを持つ横河電機に対抗するのに大きな戦力になるはずでしたが、加入後まもなく大きな怪我を負ってしまいました。

 

ここから山口はコーチとしてチームを見るようになりました。選手登録もしていましたが、コーチ主体でアイシンで培ったバスケットのノウハウをチームに伝授。事実主力の5人はすでに中堅からベテランに差し掛かっていたので。こういったものが必要だったのでしょう。

 

2010年度は社会人選手権で実業団界で無敵を誇っていた横河電機を準決勝で破り、オールジャパン出場。年の明けた2月の全国実業団選手権でも決勝で3年連続決勝で敗れていた横河電機に勝ち4年ぶり2度目の優勝。

 

2011年度は慶應義塾大から有望新人・酒井祐典も加入し、実業団界の新盟主として君臨するかと思われましたが、9月のJICでは初戦で日本無線によもやの敗退。この敗退は社会人選手権に出場できないことを意味し、すなわちオールジャパンへの最初のチャンスをいきなり逃してしまいました。

 

しかし、しっかりとチームを立て直し、強豪ひしめく福岡総合選手権、九州総合選手権を制して九州代表としてオールジャパン出場に漕ぎつけました。

 

過去二度のオールジャパンでは九州電力らしい試合ができませんでした。今大会、初戦の三井住友銀行戦も決していい出来ではなかったですが、オールジャパン初勝利を上げると、続く二回戦はようやく九州電力らしいゲームが展開できました。

 

ちょっと長くなってしまいましたが、九州電力ってこんなチームです!実は最初の原稿はこれの5倍あって…。しかもそれでまだ2006年のJIC準優勝までしかいってないという(笑)紹介するスペースがあったら、またの機会に紹介しますね。

 

明日はJBL・トヨタ!

 

明日も九電らしく。

 

 

by C.RAY

News 2012.01.01

2012年

あけましておめでとうございます。

 

今年もたつたないバスケットボール観戦所感を不定期に更新していきたいと思いますので、よろしくお願いします。

 

さて、インカレ以降すっかり間があいてしまいました。

 

インカレも女子・早稲田の優勝とか躍進の天理大についてだとか話したいこといっぱいあったのですが、

 

シーズンが終わった安堵感と師走の忙しさ、PCの調子悪さなどが重なり…。(この原稿も年末に書いていたのですが諸事情でアップできず、年始用に作り変えました 笑)

 

そして、あっという間にウインターカップも終了!

 

男子・延岡学園、女子・札幌山の手のみなさん優勝おめでとうございます!

 

延岡強い!萌ちゃんすごい!

 

個人的には周囲にずっと注目ですと昨年から言い続けてきた尽誠学園のガード・笠井康平のブレイクが嬉しい。

 

「後から何言ってんの?」って思われるでしょうが、得点力のあるガードとして、1対1の強さ、外角シュート力申し分なし。尽誠学園でもビッグマン渡邊雄太へ注目が集まる中、彼も関東の大学へ来て活躍できる逸材だと昨年から周囲には話してたんですよ。去年のウインターカップではケガもしてしまい、大きくアピールすることはできませんでしたが、ようやく大舞台で飛躍しました。

 

さて、今日からはさっそくオールジャパンも始まります!

 

 

では、東京体育館へ向かいます。

 

 

By C.RAY

Archives