roots 2012.03.06
MUЯという男。(2)
「世界一愉しくバスケであそぶバスケカフェ」というコンセプトを掲げるカフェ「BALL TONGUE」。
知る人ぞ知るそこの店主MUЯ(マー)のインタビュー後編。
バスケで新しいことがしたいと、彼が次にやったことは、バスケをしながらの船旅だった?!
船上でピックアップゲーム
MUЯ(以下 M):なんか新しい事したいなって考えた時に
まぁ色々考えたし迷走もしたんだけど、
仲間に世界一周する船で働いてる奴がいて、そいつから
「企画持ち込んで採用されるとインドまで無料になる」って話を聞いて
やべぇやるしかねぇって(笑)
Discooo Fukuo(以下 F):おお~。
M:そんでちょうどいい事に船もデカくてコートとかもあったから、そりゃバスケするしかないじゃん!
って事になって俺は毎日甲板でピックアップゲームの旗を振るみたいな(笑)
Ryzm広田(以下 広): おお(笑)
M:そんで寄港地もたくさんあったから、そこに寄るごとに現地のローカルコートを探して
みんなを連れて行くみたいな案。
AKTR hironova(以下 H):で無料?
M:そう。無料でインドまで。
F&広 半端ねぇ!!
広:どんだけユルい企画なんだよ(笑)!!
M:そうそう(笑)
広:俺も当時知り合いたかったわ(笑)
H:あれですよね。もう北朝鮮突っ込もうみたいな事ですよね。
M:(笑)そうあの船無政府なんだよね。だから寄れちゃうの。
広:沈黙の艦隊かよ!
M:現にうちの店に仲間が買って来た北朝鮮の酒があるよ。もうただのアルコール(笑)
広:理科の実験用でしょ!!
M:まぁそんなアジアバスケ紀行してきてさ。
映像とかも撮りためてさ。んで先日まとめて編集して見せれる用にしたんだよ。
F:へーすごい。
ストリートボールの仕掛人?!
M:そんでもって帰って来たらすぐT(GYMRATS)とDAROCっていう
アンダーグラウンドリーグを立ち上げて。
まぁメーリングリストでその都度ストリートコートに呼び出して
1on1するリーグだったんだけど、数ヶ月やったかなぁ。
F:なんか近年のストリートリーグの先駆けみたいな感じですね。
M:AJやらも出てたけど、まぁそこまでは。
広:いやいや。もうMUЯくんが作った事にしとこうよ、
この業界。
M:ちょっと、それは盛り過ぎ。
広:もう盛りに盛っておくから。
このトークあがったら今の東京ストリートバスケカルチャー作ったの
MUЯくんじゃねーの?って話になってるよ(笑)
M:それは困る。そんなつもりではない。
広:冗談(笑)
アメリカで感じたこと。BALL TONGUEオープンへ。
H:それからアメリカ?
M:そうだね。もうとりあえずアメリカは行きたくて、行きたくて。
学生の頃から絶対に一年以上住みたいと思ってた訳。
F:おー。
M:一年半いたんだけどその間にバスケ観たり、カフェ巡ったり
現在の活動の礎になるモノを作り直したって感じだったかなぁ。
F:帰国してからBALL TONGUEを作るにあたって、どこら辺から飲食(カフェ)をって
考えたんですか?
M:まぁ学生、それこそ高校の時から飲食でバイトしてて
きっかけは別に目的あるものじゃなかったんだけど。
4年間同じ店でバイトしてる期間があってその時に調理師の免許を
どうせだからついでな感覚で取ってたの。
F:ほうほう。
M:そんでアメリカ行って色々観てるうちに俺は何ができるんだろうってさ。
F:ほうほう!
M:そしたらバスケが好きで、調理師免許持ってて、服も好きで作ってて
映像も作ってて、バスケの友達も多い、って自分の引き出しに入ってるものを
バーっと広げたら、これが全部活きるのはカフェなのかなぁと。
F:おおおぉ。
広:目標もってアメリカに行った訳じゃなく、
向こうで自分を見つめ直した時に辿り着いたって事だね。
M:帰国してまた勤めんのやだなって考えちゃって
なら開業するかってなってそうなったら何すんだ?ってさ。
広:一緒だよ(笑)俺も勤めんのやだなぁってところからだしさ
じゃぁ俺何ができんだ?
ってなって、洋服屋で勤めてて、バスケ好きでってなったら
あれしかなかった(笑)
M:そうそう(笑)まったくそれ!
実際見つめ直すってほど重いもんじゃないんだよね。
広:そう!ようは選択肢が狭まってるだけなんだよ、人生の(笑)!!
H&F (爆)
M:成り行き(笑)
H:僕も一度も就職しないできたのでもう自分でやるしかないなって(笑)
<小見出し>嫌いなことしてる時間がない
M:でさ、好きな事だけやってると、好きな事に埋まって、
本当の意味で好きな事「だけ」しかできなくなるよね。
F:うんうん
H:それこそ何か目標を持っていた訳でもないのに、
ちゃんと着地してる。
広:だよね。みんな好きな事を仕事にしてるし。
選択肢狭まってるけど、まず好きな事しか選択してこなかったって事なんだろうね。
M:そうなんだよ。そもそも嫌いな事してる時間なんかねぇもん。
F:あれ。
H:あら、来ちゃいました。名言。
広:「嫌いな事してる時間がない」・・・これ間違いない。
F:間違いない!
広:なんかバスケに携わりたいと思ってる人こそ
バスケ以外の好きな事をしっかり広げるってすげー大切なんだと
改めて思ったよ。
関わりたいならバスケが好きなんてのはアベレージなんだから
それ以外のスキルでどう表現できるか?
F:MUЯくん見てるとそこスゴく感じますよね。
広:それにやっぱりMUЯくんは代々木の活動が原点なんだなって感じる。
あそこで垣根なく人を集めるコミュニティを作った原点が
こうやってまたたくさんの仲間が集まれるカフェって形で表現されたんじゃないのかな。
H:また勝手にまとめだしましたね(笑)
広:(笑)この店は代々木公園のリングを持ち込んだあの道に繋がってるって事だ。
H:でも本当にあの時の仲間が今でも一緒に色々活動してて、新たに人に出会って
また新しい好きな事が生まれてね。
M:でも本当にそうかもしれないね。
バスケで何かやるために。
F:では話また変わりますがこれからバスケに携わって生きたいという方への
アドバイスなんてありますか?
M:アドバイス?
H:まぁ選手とかチームとかだけでなく、
全く別の切り口からバスケに関わりたいと思ってる人も居ると思うんですよね。
M:うーんまぁ一言言えるのは、こういうものだと誰かが作ったものに乗るのは
無理だと思うので自分で作れってことかな。
広:そうだよね。そのため感受性を磨いてほしいって気がするよね。
自分の幅を広げるためのさぁ。
そのためにも「遊べ」って言いたい。
F:広さんに聞いてないけど(笑)
広:ちょっと言わせて!
いやさ、みんな若い子がまじめ過ぎて。
うちにも相談とかよくあるんだけど、
「バスケショップやりたいのでアドバイス」っていうから
じゃぁ他に好きな事とかあるの?っていうとバスケだけっす!みたいな。
でもそんなんじゃそこら辺にあるバスケショップと同じ店になっちゃうよ?って思うわけ。
H:ですよね。それで大手や既存の店に勝てんのか?ってね。
広:その点MUЯくんとか好きな事で遊んでる量が違うでしょ!
毎週リング持ち込んで、無料になるってインドまで船旅して
アメリカ一年半、全部遊びだもん!(笑)
H:ほんと、パワーが違う。
広:この公園にリングを設置するためにはどうしたら良いですか?
なんて聞きにくる前に持ってっちゃうんだから(笑)
今後の展望?
F:それでは今後の展望というか将来の夢なんてあったりします。
M:うーん。
H:何でも良いですよ。
M:強いて言うなら
広:うんうん。
M:強いて言うならセスナ所有したい。
一同 (爆)
広:セスナ!!それは?金銭欲的な??
M:いやいや。サン=デグジュペリに憧れて。
H:それヤバい(笑)
広:最後に星の王子様かよ(笑)!
F:最後まで好きな事でしたね(笑)
M:なんかこれこの対談で得るものあるのかね、読んでくれた人。
F:ありましたよ!めっちゃ面白かった!!
H:ですね。これからも好きな事突き詰めてきましょう。
一同 : ありがとうございました!!
当時のMUЯ氏達の活動は、雑誌「relax」でも取り上げられた。
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● 取材協力
BALL TONGUE
03-3640-3742
東京都江東区木場6-10-5 栗田ビル 2F
16:00-23:45
http://balltongue.blog35.fc2.com/
「BALL TONGUE 5周年パーティー」
3月10日(sat)
OPEN 19:00
1000yen w/1drink